ピンクの象を想像しないでください!と言われて、、、ピンクの象の映像をつい思い浮かべてしまった方、多いのではないでしょうか!?私たちが簡単にイメージに左右される現われではないでしょうか。人間は非常にイメージに影響されやすいのです。その「イメージ」を、周りの人に影響を与えようとする時に効果的に使っていますか?デール・カーネギーも「絵を目の前に浮かび上がらせるような言葉」これは、聞き手の関心を引き付けておくのにとても役立つ大切な方法なのにほとんど無視されている技術だ。と言っています。
時に人間は、意志、願望、ステータス、美辞麗句、個人的パワー、コネ、富、詳細な情報やデータこそが人を動かすものだと考えてしまいます。たとえ、ステータスや富などを持っていない万人が他者に効果的に影響を与えられるとしたら、どのようにして?でしょうか?お分かりですね!「イメージの力を借りて」それを成功に収めることが可能です。会話にイメージを採りいれて相手に影響を与え、ひいては、自分の考えに賛同してもらえるようになるのです。
相手を自分のアイデアに同意させることが人を動かすことであり、話術は自分のアイデアを相手にお届けする強力なツールとなります。冗談を言って相手が笑う、ストーリーを伝えて相手を説得する、と聞けば簡単です。しかし、冗談を言ったり、ストーリーを伝えたりするのが得意な方は数少ないようです。であれば、他者と自分を差別化する大チャンスです!ところが、ほとんどの人は話術や話し方を訓練することに時間を使っていないと言われています。
プロのコメディアンは途方もない時間をかけて話す内容を磨き、タイミングや話し方をものにします。落語家の方々も鍛錬に鍛錬を重ね、切磋琢磨して芸に磨きをかけます。落語の舞台セッティングは常に、落語家の方が座布団に座り、手には扇子、それだけです。あとは落語家が話す内容とその話し方次第で聴衆を自在に様々な場所に連れて行ってくれることもあれは、目の前にありありと様々なモノを登場させることができるのです。彼らが生み出す師弟のかけあいの会話や、蕎麦をすするシーンなどは、それらの人々があたかも実際にそこにいて蕎麦を食べているかのように目に浮かびます。落語家の方々の話し方は、私たち頭中で無から有を生み出し、私たちに場面を追体験をさせることができるのです。
一方私たちはといえば、プレゼン資料作成に大半の時間を割かなければならないので、ストーリーの内容に磨きをかけたり、最大限の効果を得るために、何度も話し方を練習することに時間を割くことが難しい現状かもしれません。プレゼン、商談、会議、ビジネスの場のみならず普段の会話など、あとで振り返って落ち込んだ経験のある方いらっしゃいませんか?
人を動かす話し方として、とてもパワフルでシンプルな方法があります。アイデアの根拠となるものに説得力を持たせ、そのアイデアが、相手の感情や論理に訴えれば、相手にバリューを納得してもらうことができます。気を抜くと相手に自分の考えを受け入れてもらいたいがために、相手に自分のアイデアを一方的に押し付けてしまいがちになりますが、そうすると逆に疑問、批判を生むということは想像に難くないと思います。そして、前提として相手のことをポテンシャルがある聴き手だということを信頼することも大切です。
最初から自分の主張を言うと、聞き手は即座にそのアイデアに反発し、うまく行かない理由をいくつも挙げて抵抗しながら話を聞くことになります。それを避けるためにも、ストーリーの中で聴き手がイメージを思い描き、聴き手自身が自分で結論を導くようしたいのです。このことで、聴き手はそのアイディアは自分も一緒に作り出したかのような良い一体感が生まれることになり、さらなる強い関係性まで構築できるようになるのです。
聴き手が頭に思い描ける場面を、ストーリーに盛り込み、追体験できるようにお話する事が効果的という事に加えて、結論に達し、何かを提案したり、他者に行動を促したい場合は、それを聴き手が得るメリットでスピーチを終わると、聴き手はそのアクションを起こすことに好意的になるということもお伝えしたいと思います。まさに、それが、ストーリーテリングです。人は生まれながらにして物語を聴くのが大好きなのです!
ストーリーにして伝えてあげると、聞き手が話を楽しみながら聴くことになり、より聴き手とエンゲージすることができます。聴き手が特定できる人物、時、場所、イメージを盛り込んで、最後の最後でお勧めしたいアクションとメリットを伝えれば、聴き手の心に残る言葉を届ける事ができるようになります。
人を動かそうとするとき、相手の身になることはとても大切です。話す際には内容を綿密に練り、練習して、簡潔かつ聞き手が理解できるようにします。そうすれば、聞き手はあなたの提案やアイデアに賛同します。それが私たちのゴールですよね。
リンカーンはいつも目にみえるような言葉を使いました。1860年代、ホワイト・ハウスで、リンカーンは自分の机の上に、お役所言葉で書かれた長文のややこしい報告書がいくつもまわってくるのにうんざりしていました。「無味簡素な言葉遣いではなく、一度読んだら忘れられない目に浮かぶような言葉を使うように」「誰かに馬を買いに行かせた時は、しっぽに何本毛が生えているかなんて言うことを知りたいのではない。知りたいのは、どんな馬かということだ。」と言いました。
デール・カーネギーも「絵!それはあなたが呼吸する空気と同じように自由です。」と言っています。
皆さん!スピーチや会話全体をとおして言葉の絵を振りまきましょう。
そうすれば、あなたの話はもっと面白く、印象深いものになることでしょう。