まずはじめに、今日のデール・カーネギーの原則をご紹介しましょう!
このコーナーでは、デール・カーネギーの書籍「人を動かす」「道は開ける」に書かれている60の「人間関係」と「ストレスに対処する」原則を、毎回「お1つづつ」ご紹介して参ります。
今日のデール・カーネギーの原則 - 人間関係の原則4番!!!「誠実な関心を寄せる」
「人を動かす」の中の私の好きなエピソードをご紹介したいと思います。
友を得る方法を学ぶには、世の中で一番優れたその道の達人にやり方を学べばいい。その達人とは、我々が毎日道端で出会っていて、私たちが近づくとしっぽをふりはじめ、立ち止まって撫でると夢中になって好意を示してくれます。何か魂胆があってこのような愛情表現をしているのではなく、家や土地を売りつけようとか、結婚してもらおうとか、そういう下心はさらにない。
デールが飼っていた犬の名前はティビー。私はこのエピソードを読むと、いつもにっこりしてしまいます。デールはティビーについて、こう言っています。
「ティビーは心理学の本を読んだことがなく、またその必要もなかった。相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せるほうがはるかに多くの知己が得られる。」
相手の関心を引こうとするよりも、自らが相手に純粋な関心を寄せる事が大切ということですね!
感謝の気持ちを表す際の適量ってどれくらいなのでしょう。
デール・カーネギーも、彼の著書「人を動かす」で、「人を動かす秘訣はこの世にたった一つしかない。この事実に気付いている人は甚だ少ないように思われる。」と言っています。人を動かす一つの方法は、「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること。」これが秘訣だと言っています。そして彼はこう付け加えています。「重ねて言うが、これ以外に秘訣はない!」
さて、どうしたら他者に自ら動きたく気持ちを起こさせることができるのでしょうか。デール・カーネギーは、こうも言っています。「人を動かすには相手の欲しがっているものを与えるのが、唯一の方法である。」と。
さて、相手が欲しがっているもの、それは何でしょうか。心理学者のウィリアム・ジェイムズ氏が「人間の持つ性情のうちで最も強いものは他人に認められることを渇望する気持ちである」と言っています。ここであえてジェイムズ氏が「渇望する」という言葉を使っている事に注目してみましょう。認められたい、感謝されたい願望は、人間の心を揺さぶっている焼けつくような渇きなのです。
また、その自己重要感に対する欲求は、人間と動物とを区別する主な人間の特性とも言えます。たとえばリスをみてみましょう。集めたどんぐりの数が少ないとか、見た目が可愛くないからと言ってしょげているリスがいないということを想像するとわかりますよね。
自己重要感を与えるには、あなたが知っている相手の長所を伝え、それに対して敬意を表すことです。感謝の気持ちは惜しみなく十分に表現しましょう。そして見つけた長所は言葉で表現するようにしましょう。これは多くの人から慕われている方々の世界共通の哲学とも言えます。
さて、感謝の気持ちを表現する4つのキーポイントについてみていきましょう。これらをマスターできれば、人を育て、導き、強力なリーダーシップを発揮することができます!さらに、これらのキーポイントはセールス、プレゼンテーション、子育て、パートナーシップなどビジネスでもプライベートでも、とても役立つアイディアとなることでしょう。
まず初めに!
1.率直で誠実な感謝や賞賛の気持ちを伝えましょう。
誠実に感謝の気持ちを伝えることがとても大切です。自分に置き換えて考えても、私たちは、相手の言葉が誠実な言葉か、そうではない言葉かは簡単に気づくことができると思いませんか?自分の欲求を忘れて、他人の長所を考え、心から共感し、惜しみなく賛辞を与えましょう。そうすれば、相手はそれを心の奥深くにしまって大切にします。与えた本人が忘れても、受けた相手はいつまでも忘れないで慈しむことでしょう。
さて、次のキーポイントに参りましょう。
批判、非難もしない。不平も言わない。リーダーシップを発揮する際、コーチングや評価面談など、我々は人を育て、導く場面に遭遇します。ご存じのとおり、私達は批判を受けた瞬間、耳を閉ざしてしまいます。もしも相手の成長のためのメッセージを伝えたいのであれば「グッド&ベター」で伝えましょう。つまり、彼らが行っている良い点を「グッド」として伝え感謝し賞賛します。そしてその後に彼らの行動でさらに良くなると思われる点「ベター」を伝えます。たとえ彼らの成果が期待値まで到達していなくても「ここまではできていて素晴らしいですね。」「この部分はよくできましたね」と伝えた後に「あなたならここまで目指せますよ!」というように激励するのです!そうすれば、彼らは好意的に耳を傾けてくれることでしょう。
さらに、次のキーポイントを見てまいりましょう。
相手が重要な人であると伝えましょう。私達は好きな相手の話に耳を傾けます。そして私達は自分のことを好きになってくれる人を好みます。他者に備わっている特性を認めることは、重要感を与える事になります。それが彼らの心をひきつけ、彼らの自発的な行動を促します。彼らが私たちの期待に応えたい!と思っているのでパフォーマンスも向上していくという好循環を生むことができます。
次は、最後のキーポイントです。
相手が受けて正当と思われる評価を十分に与えましょう。想像してみてください。
優しさにあふれ、周りとの協調性を重んじるばかりに、自分の持っているアイディアを主張したり柔軟性を発揮することができています。そんな方がいるとします。そんな時は、この方が本当は持っている素晴らしいアイディアや柔軟性の部分をしっかりと見て、ポテンシャルを認めてあげる事で、その方はそれらの要素を勇気を持って発揮しはじめることが起こります。このように、私達の中に眠っているダイヤの原石のような磨けば光るその方の資質を引き出すことにより、あなた自身と他者を成功へ導いていきましょう。その方は思いがけない特性というダイヤモンドの原石をあなたが発見してくれたことに感動し、それを大切に磨きつづけることでしょう。
さあ、4つのキーポイント、いかがでしたでしょうか。
今では、科学的にも、褒められたり、承認されたりすると「セロトニン」という物質が出て、それがモチベーションアップにつながる。などともいわれるようになりました。北風と太陽でいえば、太陽のようなリーダーシップのほうが、相手は好意的にそして積極的に最大限のパフォーマンスを発揮してくれるのです。
そう、「誠実な」感謝や賞賛の適量は、多ければ多い程良い!ということなのです!