リモートワークの急増やチームのメンバーやクライアントが国内、場合によっては世界各地に分散するのに伴い、バーチャルミーティングが急激に一般的になりました。
バーチャルなプラットフォームで聴き手とエンゲージする。。。これは、デール・カーネギーが存命だった頃には考えられないことでした。しかし実は、デール・カーネギーの教えを活かしてバーチャルミーティングの可能性を最大限に引き出す事は可能です。
デール・カーネギーがプレゼンは「全ては聴き手の為!」「聴き手ありき!」と言ったことを思いだします。こればバーチャルのプラットフォーム上でも同じことが言えるのです。バーチャルミーティングのテクニカルなスキルに触れながらも、主に4つの項目で心を動かすバーチャルミーティングのポイントについてお話していきたいと思います。
1.ツールに精通し、心地よい進行で参加者の心を動かす
バーチャルミーティングの効果を最大限に高めるには、参加者をエンゲージし、スムーズに会議を進行することが大変重要になります。そのためには、オンラインミーティング用ソフトウェアの機能を詳しく知ることが必要です。ミーティングのニーズに合ったプラットフォームを選びます。企業によっては、セキュリティの社内規定などの見地からプラットフォームが限定される場合もあるようです。機能や価格帯が異なる様々なプラットフォームがありますが、ブレイクアウトルーム活用、ホワイトボードやチャット機能、フィードバックツール、スクリーンの共有などを利用すれば、バーチャルミーティングでも双方向のインタラクティブなエンゲージした環境を確保できます。ウェブミーティングを、画期的かつイノベーティブなディスカッションが生まれる場にするには、ツールを熟知し、取り入れ、ミーティングを心地よい場にすることがまず大切です。また、大切なプレゼンや会議の際には、プロディューサー役を設定し、テクニカルな進行とプレゼンターの役割を分担し、全体の進行をスムーズにすることもお勧めです!
次のポイントを見てみましょう。
2.ミーティングの前から参加者とエンゲージ!
ミーティングの前からミーティングは始まっています。事前に正確なログイン情報やリンク、緊急連絡先の電話番号、パスコードを配信することは行っていらっしゃると思います。可能であれば、アジェンダ、議題、資料を用意し、事前に共有します。参加者に、あなたは歓迎されています!お話できるのが楽しみです!というメッセージを伝え、重要感を与えましょう。そのことで、参加者がミーティングに自主的に参加し、全員が定刻にログインしてくれることを助長します。そして、早くログインされた方をウェルカムし、ミーティングの場を温かくします。そうすることで、ミーティングの開始からエネルギー高く始めることができ、良いディスカッションができるようになります。やむを得ない状況でログインが遅くなる方もいらっしゃいますが、途中からログインされた方もウェルカムしましょう。そうすることで、ミーティングの場のエネルギーレベルを落とすことなく、ミーティングを進め、さらに良いアイデアが出る環境を作ることができます。国際コールの場合、インフラ環境やセキュリティの厳しさが異なる国がミーティングに含まれる事もあります。その際には全員が同じ時間に同じプラットフォーム上で会議を行う事が難しいこともあります。当然ですが、対面のようにスムーズにいかないことにより、少々のストレスを感じる事もあると思います。対策として、他のプラットフォームに切り替えるなどのバックアッププランを準備しておくことも大切です。お互いに理解しあい、共感しあいながら、最善を尽くすことで逆にエンゲージメントを強めるということもあるかもしれません。祝福を数えましょう!
3.参加者が集中力を持続しているか、耳を澄ませる!
オンラインの場合でも、ミーティングが双方向になり、アウトプットができる場になるように工夫しましょう。オンラインならではの方法で参加者同士の心の距離を縮めることも十分に可能です。レイアウトやビジュアルを複数活用し彩を添えることは既にされていらっしゃることと思います。その際のスライドはシンプルであればあるほど、参加者に強いメッセージを伝えることができ、印象に残ります。そのことが、参加者の集中力を持続させ、彼らからポジティブで積極的な反応が返ってきます。そして、先に述べたように、アンケートや投票機能、ブレイクアウトルーム、チャット、ホワイトボードの活用、スクリーンの共有などインタラクティブな要素を加えて参加者を巻き込みエンゲージします。まさにオンラインのプラットフォームでも、デール・カーネギーが言う「演出を考えて伝える」「良い聴き手になる。」「相手に沢山話をさせる」「相手にその意見を自分のものと思わせる」などの原則を散りばめることは可能なのです。どんどん新しいインタラクティブツールを駆使して、予想外のことをしてみましょう。参加者を飽きさせず「忙しくさせる!」をぜひ試みてみましょう。
4.笑顔の威力で心を動かす
可能であれば、ウェブカメラをオンにすることを強くお勧めします。ウェブカメラを使用をすることで、エンゲージメントを高め、ミーティングにパワフルさが増します。ウェブカメラを使えば身ぶりや顔の表情などによって、ミーティングに立体感と一体感が生まれます。先日行ったオンライントレーニングで、ジェスチャーと笑顔で話すという練習を行いました。ジェスチャーと笑顔の効果は絶大!発言に温かみと熱意が乗り、それが他の参加者を笑顔にし、勇気を与えた瞬間を目の当たりにしました。オンラインのミーティングで、心理的安全性を確保する意味でも、お互いの顔の表情をみながら話し合うことが、お互いの繋がりをより深める事に効果的だと実感しました。オンラインのミーティングだからこそ、意識的にお互いを応援する温かい表情を送りあいましょう。そして、大切なことは、カメラがオンではないときも「笑顔で接する」を実践していただきたいと思います。笑顔で参加している表情が見えなくても、発言がポジティブになり、生産性が増し、必ずミーティングに良い影響を与えると信じています。
今回は、ポイントを4つに絞り、見てまいりましたが、オンラインでもオフラインでも、ミーティングやプレゼンテーションで大事な事は、100年前から同じだとつくづく気づかされました。そう、生産性があがるバーチャルミーティング、心を動かすバーチャルミーティングとは、良い聴き手になり、共感をしあう、心の繋がりの場の実現なのです。