新しい年を迎えると、単に日にちが変わっただけとは言えない清々しさがあり、シャキッとして気持ちが良いものです。
そして休暇をとってリラックスすることは心身ともにとても大切な事だと、実感します。私のクライアントのとても忙しい経営者の皆様も、リラックスする時間や余裕を持つことを大切にしてらっしゃるとおっしゃいます。
忙しく働く方々だからこそ、タイムマネジメントを駆使し、しっかりと自分のケアもされていらっしゃる姿を拝見し大変影響を受けました。私も、余裕を持つ事を心がけるようにしはじめました。それ以来、生産性やアウトプットの質が良くなってきたと思える機会が増えました。たとえ、休暇という休暇を取れなくても、5分でもお茶を淹れてリフレッシュする余裕があると、生産性があがります。デール・カーネギーも「疲れてしまわないうちに休息する」「仕事中にくつろぐことを学ぶ」という事が大事だと言っています。まるで、にわとりと卵のようですが、忙しくて時間がないからこそ、タイムマネジメントにじっくりと取り組み、ゆとりを持ってしっかりとリラックスをする時間をとることが大切ということなのです。
今年は結果を出したい!!!と意気込むあまりに、肩の力が入りすぎると結果が逆に伴わないという事は私達も経験上知っているのではないでしょうか。もちろん、プレッシャーも心地よいチャレンジとして相棒のようにうまく付き合える方もいらっしゃると思います。緊張状態で分泌されるアドレナリンの効果かもしれませんが、じつはこの緊張状態では高パフォーマンスを継続的に出し続けることは難しいと言われています。不安な気持ちは不安な現状を作り出す反面、ポジティブな環境では、ドーパミンやセロトニンが分泌され、挑戦しようという気持ちや前向きな状況を産み出すと言われています。そして、さらに良いことに高パフォーマンスを長期間にわたって維持し続けることが可能になるのです。
そこで、持ち合わせていると良いスキルとして「意図的に「熱意」を創り出す事」があげられます。デール・カーネギーはあらゆる態度や姿勢の中でも、熱意を持つことこそ「ほとんど知られていない成功の秘訣」であると注目しました。そして、彼がデザインしたセッションのひとつに「目的意識をもって意図的に人生を送り、その熱意が果たす役割を理解し、その力を活用することを公約する」というかなり激しめの名物セッションがあります。このセッションを受けた事がある方は「フフフ」と笑ってしまうようなセッションです。その「フフフ」という心が熱くなる感じが良い効果をもたらすのです。あの皆の前で恥ずかしさを払拭してコミットした事は深く胸に刻まれ、あの時の感情はむしろ忘れようにも忘れられない定着する記憶として残るのです。そのビジョンを達成した時と同じような熱い感情を予め味わうという事が、目的達成にはとても重要な役割を果たすと言われています。
ということで、皆様も新年のこの機会に、できればちょっと激しく熱意の公約、コミットメントをしてみるのはいかがでしょうか。コミットメントを行う時は、しっかりと自分が描いたビジョンが達成したことをイメージして、ワクワクしながら現在形で力強く言葉の絵をコミットメントとして公言しましょう。できれば恥ずかしさや照れくささを吹き飛ばし、そのコミットメントを誰かと一緒に行うことが望ましいです。自分のコミットメントを誰かに聞いてもらう事で、そのコミットメントに現実味と力強さが増します。また、自分の耳で自分の発したコミットメントを聞いているというということなので、自分自身にもしっかりリマインドされます。そして、さらなる副産物としてはお互いに応援しあえるという事もあるでしょう。応援しあえる仲間の存在は、とてつもなく偉大なのです。チームで行えばメンバー同士のエンゲージメントも高める事にもなります。
さあ、やる気がアップ!自分達の熱量が最大!になったところで、、、。実際にどのように目の前の課題に取り組むのか。デール・カーネギーは4つのステップをお勧めしています。
熱意をもってコミットし、ワクワクした気分が最高潮に達した私達、コミットしたことに意欲を持って取り組み始めます。早速、目の前にある問題などを解決する際にどのように対処したらいいか、みていきましょう。
結果を出したい!このプレッシャーは毎年やってくるものです。このプレッシャーが大好き!というようになりたいものですが、なかなか難しいのが現状です。実際は、全て自分で動くわけにもいかず、周りやチームメンバーの協力を得たいところです。私達には、組織やチーム、クライアントに対して成果を出さなければならないという責任があります。
コミットメントをしたものの、私たちはよく、ワクワクの心の中とは裏腹に頭の中にあまりにもたくさんの反対意見を抱えてしまい、心と思考を戦わせてしまうことがあります。ビジョン達成に向かい、心の声の味方になる思考を創り出す方法が求められます。潜在意識も味方につけて、あらゆる方向から問題をしっかり理解できていれば解決の糸口を見つける事ができるのです。そこで、問題の性質と向き合うために、次の4つの簡単なステップをご紹介します。このステップはデール・カーネギーが考案したストレスマネジメントの原則ですが、問題解決やイノベーションのステップとしても応用することが可能です。
ステップ1 問題点は何か。
問題の本質、心の奥底にある想い、口に出して言えないことでも心のモヤモヤ言語化し書き出しましょう。水面下に隠れる氷山の氷の部分まで、丁寧にみつけていきましょう。一度、自分自身に正直になり、しっかりと向きあってみましょう。それを事実として受け入れ、受容します。
ステップ2 問題の原因は何か。
その問題の原因を考えてみましょう。出てきたアイディア、可能性があるものはできる限り書き出しましょう。ストレスに向き合う場合、何がきっかけでこのように心配するようになったのかなども思い出してみましょう。
ステップ3 問題のあらゆる可能な解決策は何か。
まず大きな網を広げて、できるだけ多くのアイデアを拾ってみましょう。たとえ笑ってしまうような、非現実的なアイデアでもワクワクしながら書き出してみましょう。この少し笑ってしまうようなアイデアが天才的な発明を生むこともあります。まさにイノベーティブなアイディアが生まれる瞬間です!無理に考え出すというよりは、自然にインスピレーションが湧くのを待ちましょう。まだこの時点ではアイディアを否定したり、手を加えたり、調整することはありません。
ステップ4 最善の解決策は何か。
ステップ3で、たくさんのアイデアが浮かびました!素晴らしいです!この中からいくつかを選択する必要があります。ここからが収束フェーズです。何らかの事実や枠組みに照合し、最善の解決策を見つけます。解決策を決めたら実行し始めるのです!
最初から完璧に最善の選択肢を選べなかったとしても、「トライ&ラーン」で実行に移すことで学びを得て、ペースをつかみ楽しみながら前に進めるようになっていきます。そして必要に応じてアプローチを調整し、また一歩進むのです。必要なら後ろに戻っても大丈夫です。もちろん、方向転換するのもアリです。大切なことは、あきらめる事なく進み続けることです。可能性の幅をどんどん少しでも広げていけば、ふと気が付いて振り返った時に大きく成長した実感を持てるものなのです。前進すれば希望がわき、行動することで元気が出て、活発になることで視界が晴れて「解」(快)が見えてきます。
好きな事を仕事にし、情熱にあふれ、没頭している「フロー状態」で仕事をしているという事が最大限のパフォーマンスを発揮することができ、理想的です。誰もが個々の特性を理解し、活かし、自信をもって社会に貢献して生きていく方向に社会のトレンドは向かっているように感じます。
本来は情熱は自然に溢れてくるものです。しかし、意図的に自分を奮い立たせる事ができたら、最強です!意図的に熱意を産み出し、楽しく歩みを進める事から始めてみましょう。楽しくなってくると、いつの間にか没頭して熱中している自分に出会えることでしょう!そうすれば、最高のパフォーマンスを発揮し維持し続けることができるようになります!
これまでと違う価値観が求められる今の時代に生きる私達。新年を迎えるこのタイミングで、新たなスキルを自分のものにしてみてはいかがでしょうか。
そう、ほとんど知られていない成功の秘訣とは、意図的に自分でワクワク気分を創り出し感じる力を持つことなのです!