自分が思うような結果が出せないとき、本当はこうなりたいのに!!!と思いながらも理想の姿と現状の差を目の当たりにして、落ち込む事がありませんか?いち早く自分の心を軽くするにはどうしたらよいかというお話しを受講者の方々とする機会が多いこの頃です。そして身の回りにいらっしゃるストレス耐性の高いと感じる方をあげてもらいます。そうするとトップアスリートの方々、プロのスポーツ選手の方々のお名前がよくあがります。
スポーツイベントなどを見ていると、沢山の感動を頂きます。努力が実り優勝した時はもちろん嬉しいですが、プレイ中にミスをしたときやピンチの時にどう立て直すか。これが見ている私の心を鷲掴みにします。結果がどうあったとしても「アスリートの方々の挑戦は私たちに感動と勇気と希望を与えてくださいました!」というメッセージが飛び交います。競技中、コメンテーターの方々や視聴者からの応援メッセージでは「切り替えていきましょう!」「集中して!」「メンバーを信頼して!」「これまでの努力を信じて!」中には「祈ってます!」などの言葉も多くききます。
スポーツに限ったことではなく、全ての事において言えることかもしれませんが、テクニックやスキル、スペックはもちろん大切ですが、どのような精神状態で物事に臨むか。それが結果に大きく影響するという事も、はやり否定できないという事を改めて気づかされるこの頃です。勝敗はもちろん大切ですが、最終的には努力と諦めない心を持つ。と同時に、自分本位にならずに相手を尊重するフェアプレイができるかが、美しい汗と涙となり、私たちを魅了してくれるのだと思います。
私達の日常に目を転じても、やはり落ち込んだ時の立ち直りの速さは一つの持ち合わせていたいスキルなのではないかと実感します。私達の時間は限られています。その限られた時間をできるだけ安定した気持ちで過ごす事ができたら、それが私達の向かいたい方向だと思うのです。
それでは、ストレスと不安をコントロールするヒントについてご紹介してまいります。実際のトレーニング受講者の皆様にも人気の高いものをご紹介してまいります。
1. 些細な事柄に心を乱されない
この原則が有効であると選んだ受講者の方は、気持ちを立て直すうえで気を付けていることは、本当に大切なものにフォーカスする。と言っていました。
「些細なこと」とは、自分の人生の枠の中で重要度が低いものという事で、些細なことに注目すると、判断力が失われてしまいます。常に物事の全体図を思い描きましょう。そうすることによって、本質的な事や信念を大切にし、小さなことにとらわれなくなります。得意な事に目を向ければ、苦手な事は苦にならないようになります。得意な事を伸ばしていけば、努力は努力でなくなり、心から楽しんで成果をだせるようになります!
2. 不可避に逆らわない
これは、投げ出す事や、他力本願になる。ということではなく、避けられない状況にいる場合は、いち早くその状況に気付き「その状況に調子を合わせる。身を任せる。」ことがストレスをマネージするうえで有効であるという事なのです。「人事を尽くして天命を待つ」「受け入れる」「許す」「諦める」と言った受講者の方もいらっしゃいました。諦める。というのも深い解釈だと思います。腹をくくるという言い方もできるかもしれません。どうすることもできない状況にいることに気付くことができれば、その状況下の感情面についてのコントロールがしやすくなるのです。
3. 恩知らずを予期する
「見返りを期待しない」とも訳せる原則かもしれません。これも、ストレスマネジメント研修の中で、受講者の方に心に留めておきたい原則をお聴きすると、選ばれる事が多い原則です。私たちは、お仕事を通して、様々なサービスを提供しています。見返りを期待して行うサービスで誰かを感動させることはできるでしょうか。たとえ感謝されなかったとしても、それでも最高の自分を提供しましょう。そして「恩知らず」をと決めつける前に、相手の立場になって考えればスッとする事も沢山ありそうだなと思いました。
4. 仕事に情熱を注ぐ
情熱を注げる仕事があることは素晴らしい事です。集中している事すら忘れるほど集中する事はありますか。仕事に没頭しているときは悩みなど忘れている事もあります。前向きな姿勢を持つことは、仕事を楽しみ、心地よい気持ちで仕事をするためにはとても大切な事です。その場その場に集中し、仕事を大切に想い、楽しんでいると、良いパフォーマンスが発揮できるようになっていきます。そして、さらに良い精神状態でいられる。どんどん好循環が生まれます。ますます楽しくお仕事ができるようになる。。。そうすると他の誰にもできない、アートのような仕事をする事も出来るようになっていくのです。
ある受講者の方が、研修の後に「そもそも、トップアスリートやプロのスポーツ選手たちはストレスマネジメントの前に他者からの協力を得て自分が最大のパフォーマンスを発揮させてもらえる環境が作れているように思います。しかも、それに驕らず感謝の姿勢を忘れていないからさらに応援されると思います!」と共有してくださった方がいらっしゃいました。それをお聴きして「誰かと競うのではなく、自分を日々高められる事を目標にしている。笑われても気にしない。むしろ笑われるような目標を持つ。」と言っているトップアスリートの方のお話しを思い出しました。
先日、同僚と、私達が知るストレス耐性が最も高い方。についてはなしていました。それって「赤ちゃん」かもね。という仮説を立ててみました。自分と他者を比べて落ち込んでいる赤ちゃんを見たことはありません。自分が他人より優れていることを証明しようとしている赤ちゃんも見たことがありません。ありのままに笑い、ありのままに泣いている。どんな時もみんなから愛され可愛がられる。素晴らしいリーダーシップとストレス耐性ですね。と盛り上がりました。
デール・カーネギーは「他者をまねるな!」「良い点も悪い点もすべて含んだデール・カーネギーでいよう!」と彼自身に言い聞かせていたそうです。自分らしくあること。それが根源であり、私達の本当のあるべき姿なのです。それは自分勝手とは違い、自分の軸を大切にするからこそ、他者が大切にしているものも大切にする余裕が生まれるのだと思います。
ですからみなさん、どのような自分でも、受け入れ、許し、歓迎し、感謝しましょう!そうすれば、リラックスし楽しみながら最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。