想像してみてください!
突然、会議やイベントの場などで、自分の名前が呼ばれ、挨拶やコメントを求められたとします。それは、何か受賞した際のスピーチかもしれません。
それが、ステイクホルダーの方や、重要なクライアントが出席している会議やイベントの場だったりした場合。。。皆さんならどうしますか?
「えーーーーどうしよう!!!何も準備していないんですけどぉーーー。」心の声はこんな感じでしょうか。
発言を求められてマイクに向かう途中、または親切にも目の前にどなたかがマイクを持ってきてくれて、さっとマイクを渡されたとき、はたまたオンラインであればミュート解除するまで、、、私たちに与えられた時間はものの数秒でしょう。
今回は、こんな場面に役立つヒントをご紹介します。
まず、落ち着きましょう。今依頼されたこのスピーチについて冷静に考えてみましょう。安心してください。長く話さなくて大丈夫です。むしろ、長く話さないでいいのです。皆さまもいつも感じていらっしゃるとおり、短いほうが、メッセージがシャープでインパクトがあり、好印象ということをぜひ心にとめておきましょう!!!
逆に、何の問題もなく1時間ぐらい熱弁を奮うことができるトピックだったとしても、挨拶やコメントを求められた場合、一般的には、2、3分が適切な長さなのではないでしょうか。2、3分と言うとちょっと短く聞こえるかもしれませんが、それくらいが聴き手にも心地よい長さということです。
なーーんだ。それならよかった!と安心する方は一握りで、やはり、突然話をするように言われたら、たとえ2、3分であっても非常に気が遠くなる気持ちは私も良く分かります。ということで、後半では即興のスピーチに役立つヒントを見てまいりましょう。
おかえりなさい!
即興でお話しをする場合のヒントを見てまいりましょう。
まず初めに!突然とはいえ、話す機会をくださった方、主催者、聴き手に感謝の言葉を述べることから始めましょう。
そして、ノンバーバルなコミュニケーションを用います。そう、心から微笑みます。あのー。そのーーー。。。。と間を持たせる言葉を使いそうになったら、少し意識して、聴き手をにっこりと見つめてみます。焦ってとりつくろって話すよりも、自信があるように見え、しっかり聴き手とエンゲージすることができます。
そのうえで、その場やテーマに関連させた「自分の経験」に基づいたコメントを話すのです。自分だからできる!という話をしましょう。自分の経験は誰にも否定できない、自分にこそ話す資格があるお話なのです。そして、その話をするときはエキサイトして熱心に伝えたいという気持ちが乗ると思います。そのような方の話こそ、聴き手は心を打たれるものです。
基本的なフォーマットもいくつか用意があると、急に発言発声を求められたとき、話し手として、とても素敵な時間を聴き手と過ごすことができます。
一つ目は、時系列でお話をするというフォーマットをご紹介します。「過去の状況」、「今の状況」、「そして将来はこうなるだろう」というように伝えます。個人的には最後に未来にロマンを馳せてもらうことでポジティブな終わりができると、まさに、演出を考えて伝えるという効果も果たす事ができると思います。この過去、現在、未来という構成は、全てのトピックに通用するものです。
二つ目は、マクロからミクロに関連づけるフォーマットです。テーマに関連する総体的な事を話し、続いて直接自分が話せるトピックにつなげるのです。こうすることで、大きな概念的なお話でも、自分、私だから話せる内容に落とし込むことができます。このマクロ、ミクロのフォーマットも、どんな場面やイベントでもお使いいただくことが可能です。
常に素敵なスピーチをする方は、聴き手や他者に配慮がある方だなと感じます。その会議、イベントに関係がある方について話したり、主催者が尽力された事に感謝や賞賛することを忘れない姿勢は素晴らしいです。スピーチの最後に聴き手に対して、お話を聴いてくださったことに感謝の念を表し、聴き手の皆さんの成功や幸運を祈り、スピーチを終えれば拍手喝采です。
例えば、映画スターが受賞した時のスピーチを思い出してみてください。
まず、皆さまに感謝を述べます。
そして、この賞は自分にとってこんな意味がある。とエピソードを少し共有します。
この賞が受賞できるようにサポートしてくださった方々のお名前を出して、この賞を捧げますなどとお伝えします。
そして再び皆さんに感謝の言葉で締めくくる。
そんなイメージです。
最後に、予期せずマイクを向けられて「急に発言をすることになり、緊張しております。」というような前置きをしたくなる気持ち、ぐっとこらえましょう。スピーカーが話の準備をしていなく、自信がなかったことに関して伝えられた聴き手の気持ちを考えてみるとわかりますね。「え、これからつまらない話を聴かされるのか、、、。」という気持ちになるだけです。一度聴き手の心が離れると、よほどのスピーチをしない限り、スピーチの最初に印象づけたことが最後まで残る事になります。つまり、聴き手は「自信のないつまらない話を聴かされている、、、。」と思いながらお話しを聴くことになるのです。「準備をしていないこと、緊張している気持ち、自信がないこと」は伝えるメリットはないのです。むしろ伝えない方が相手のためになり、そして、自分のためにもなるという事を忘れずにいてほしいと思います。
デール・カーネギーは、自然にふるまう態度ほど、みにつけやすいものはない。ただ自分のことを忘れさえすればよい。「こういうふうに見てほしい」という気持ちを忘れさえすればよい。と言っています。緊張せずに話すには、没我的に相手のために話すことが大切です。そして、自分らしく話してください。誰かになろうとしなくて良いのです!話し手の私たちがその場を楽しめば、聴き手も自然と良い気持ちになります。
即興で話す。これも練習をして準備をすることができます。練習や実践の機会があればあるほど、上達していくのです!自信がつくのです!!皆さまが、実際に即興で話す場に遭遇した時、心の中でガッツポーズしていただけたら、本当に嬉しいです!!!!
ですから皆さん!即興でお話しをするときは、まずは感謝をし、自分にしか話せないお話しをしましょう!そうすれば聴き手の心に届くお話ができます!