一年の初めに目標を立てる方、多くいらっしゃると思います。それぞれ異なる目標を立てられた事と思います。このポッドキャストをお聴きの皆さんに共通している事は「もっと良くなりたい。成功したい。」と願っている事ではないでしょうか。おそらく、その反対を期待する方はこのポッドキャストを聴くことすらされていらっしゃらないと思います。
さて、前回のエピソードで成功者の定義について考えました。定義はいろいろとあると思いますが、皆さまにとっての成功は何を意味しますか?前回は成功者の定義の一つとして、他者にポジティブな影響を与える方。そのような方とは、頭にメッセージを届ける人ではなく、心にメッセージを届ける事のできる方。他者に感動を届ける事ができる方。であるということをお話ししました。
他者に感動を与えることができる方とは、言葉ではなく、その方が醸し出す存在感そのもの。前回のエピソードでは、その存在感を纏うために以下3つをご紹介しました。
自分の行動に情熱を持とう ネガティブな経験を財産にし、イノベーティブなアイディアを信じる 重要な事に時間を使う今日は3番の「重要な事に時間を使う」のつづきからお話しします。命の代名詞である、時間の使い方を、さらに詳しく見ていきたいと思います。
私たちの時間は有限であり、生まれた瞬間から余命を生きているのです。長さを調節することができない時間ですが、有効に活用し、厚みや深みを持たせることはできます。命、時間を有効的に使い、本当に費やしたい事に優先的に自分のパワーをつぎ込むことができることが理想です。理想を理想のままにするのではなく、現実化できるようにしたいものです。イタリアの経済学者が提唱した、8対2の「パレートの法則」を意識してみましょう。この法則によれば、80%の成果は活動の20%から生じている。80パーセントの決定は会議の20パーセントの時間で行われている。「20%の活動が80%の結果を生み出す」ということが言えるようです。これを超絶的に突き詰めて適用してみると、次のようになります。活動全体の20%からさらに20%を取り出してみると、これは全体の4%ということになりますが、それが生み出す最終成果は全体の80%の80%、即ち全体の64%の成果を生み出すということになります。ここで効率性について考えてみましょう。成果全体の64%を得るために4%の時間を使うとは、なかなかの効率です。さてそこで、全てのものの中から力を注ぐべき4%部分とは何でしょうか。それは、皆さんの最優先事項と一致しますか?その最優先事項がしっかり腹落ちしていてこそ、ブレない軸を持っていることになるのだと思います。そして、もの事を前に進める過程で、速度を落とす原因になっている過剰な荷物を降ろすという事も、必要なように思います。重い荷物を降ろし、身軽である事も実は遠くに行くためには必要な要素だなとつくづく実感します。
限界を設けない
限界を超え「不可能」を可能にするということほど感動をもたらすものはありません。有名なバスケットボール・プレーヤーのマイケル・ジョーダンは失敗についてこのような名言を残しています。
「私は生涯で9千回を超えるミスショットをしています。300に近い試合に負けています。また、26回にわたり勝敗を分けるショットを任されたにもかかわらず、それらをはずしています。これまでの人生で何度も何度も繰り返し失敗をしています。それだからこそ、私は成功することができたのです。」
失敗と成功はセットです。注目すべきは失敗そのものではなく、如何にそれに対処するのかが重要なのです。マイケル・ジョーダンは、コート上のブーイング、辛辣なメディアの記事、監督の不機嫌な顔、そして自らの屈辱感にもめげずに前に進み続けていったのです。彼は限界を設定せず、決して諦めなかったのです。その姿、彼の存在感こそが人々の心を揺さぶり、感動を与えたのです。
英国の首相ウィンストン・チャーチルは、数々の名言を残しています。ある時彼が卒業した男子プライベート・スクールに招かれ、そこに集まった熱心な後輩たちを激励するスピーチをするという機会がありました。驚いたことに、なんと、その日の彼のスピーチは、たった一言「決して、決して、決して諦めるな」それを話すと着席されたということなのです。
諦めない姿勢こそが人の心を揺さぶり、その存在感こそが成功者に必要なものだという事をご存じだったのでしょう。
自分の言葉に責任を持つ誠実そして正直でありましょう。信頼がなければ人を感動させることはできません。私たちの影響力はどれだけ周りから信頼があるかの総和とも言えるのです。人々は私たちに「完璧」を期待しているわけではありません。私たちは自分の周りの人や環境を信頼できる安心感を感じたいと思っているのです。私たちは、約束を守り責任を持つ人を信頼します。
他者に感動を与える方は、自分を信頼し、ゆるぎない軸を持っている方なのです。私たちは頭で理解したことは忘れても、心で感じた事は忘れないのです。自分自身の存在と在り方で他者の心を揺さぶり感動を与えましょう。そうすれば、人々の心に生き続ける存在として輝き続けることができます。