信頼性、関係性、理解度、様々な点において、既存のクライアントは新規獲得に行くよりもビジネスチャンスに繋がる可能性がより高いと言えるでしょう。御社のセールスは、この機会をどれだけ活かせているでしょうか。
既存顧客の大切さは多くの方が分かっていらっしゃいますので、CRMやSFAといったツールを導入されている会社も多くいらっしゃいます。折角のデータも有効活用できていなければ意味はありません。改めてお話を伺い、同じソリューションについてのみ話をしていては、大きな変化は期待できません。ですから、相手の課題を改めて確認する必要があるのです。
100%軌道に乗っている会社はそうはありません。大抵の場合、別の課題が出ている、そもそもの課題に変化が起きた為に別の提案が必要、という状況が想定できます。または、その部署は大丈夫でも、別部署で似た課題やはたまた別問題が発生している場合もあるのです。聴きだしを行いましょう。ここで大切なのは、相手との関係性です。継続してビジネスを続けているクライアントでしょうか。はたまた、休眠中のように前回ビジネスから時間が経っているクライアントでしょうか。
後者の場合はほとんど新規の状態ですから、まずは相手の印象確認などから改めて入る必要もあるでしょう。逆に前者の場合は我々をサポートしてくれるファン、別名チャンピオンがいてくださる可能性が高いかと思います。この場合、幹部や別部署のマネージャーを紹介してくださるようにご依頼してみましょう。ちなみに、クライアントとの長期関係を築こうとされているのであれば、チャンピオンは何人か作っておくのが理想です。たとえ一人の方にすごく気に入っていただいていたとしても、退職や転職などでその方が離職された為にそのクライアントと連絡が取れなくなってしまった。という残念なケースを避ける為です。では、どのように紹介のご依頼をすればよいでしょうか。
我々を気に入ってくださるからと言って、そのまま紹介してくださいというのが何か居心地の悪さを感じる、というケースが多いかと思います。ご依頼方法のヒントは、『相手がヒーローになれる』ということです。紹介をすることで、紹介先にどのようなメリットがでるのかを明確にします。
そして、その紹介によってチャンピオンが感謝される。ということを伝えるのです。人によっては、別の報酬のことも伝えてあげる必要があるかもしれません。
自分がどのような紹介先を探しているかもチャンピオンに伝えると良いでしょう。具体的にどのような問題や課題を持っている方なのか。または特定部署のキーマンになりそうな方、我々の商品やサービスに対し、新たなチャンピオンになってくださいそうな方など、ある程度具体的にどのよう紹介を求めているのかを伝えるのです。図々しいのでは?と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ここで大切なのは、我々が問題や課題を解決できる、必要とされるソリューションを持っているのだということを忘れないことです。紹介先は、もしかすると課題に悩んでいる、または課題の把握すらも出来ていない可能性もあるのです。問題を解決できれば、クライアント側全体にとってプラスになるということを忘れず、堂々と、紹介の依頼をしていただければと思います。