ネットワーキングの初歩的心掛け
ネットワーキングという言葉を聞くと、ネガティブな印象を持たれる方もいらっしゃいます。これは、日本語で言うところのネットワーキングビジネスはマルチ商法など詐欺的なものであるというバイアスがかかっている為です。こういった印象も、コロナのお陰もあってか以前より減っています。今まで参加したことがなかった、ためらっていた方々がビジネスチャンスを求めて参加される割合が増えていることが理由ではないでしょうか。目的は勿論、新たな人との出会いです。会によっては、名刺交換タイムが組まれていたり、規模によっては一人一人自己紹介タイムがあるものもあるかもしれませんが、基本的には、ご自身から『初めまして!村上と申します。』と交流を拡げていく必要があります。折角ご挨拶をしたところで印象が良くない、なんてことになれば逆効果です。そうなってくると絶対的に必要なのが、コミュニケーションスキルです。近年では営業のみならず色々な部署の方がネットワーキングの場に送られる機会も増えているなか、このセッションではネットワーキングイベント参加における心がけポイント6つをお話ししたいと思います。
一つめのポイントは『得意な人の方が少ないと知る』ということです。村上さんは得意そうじゃないですか…と良く仰っていただけます。理由としては、明るい、話しやすそうということだそうで、ありがたい限りです。勿論積極的に参加しています。そんな私ですが、実は苦手です。幼少期に皮膚疾患もちでしたので人の目を避けたいという想いと行動を何年も続けていたので、知らない人に話しかけるなんてかなりのハードルでした。色々なイベントに参加して気付いたのは、どのイベントでも8割がたの方は、新たな人に話しかけるのを決して得意としていないということです。知り合い同士で話していたり、最初に話しかけた人とずっと一緒にいたりしている方が多いようで、話しかけると最初は少しびっくりした表情をされても拒否反応を示し続けるなんて方に出会ったことはありません。勿論全ての方がそうであるとは言えませんが、最初の一歩は踏み出してみると、ご自身が想像しているより全然ハードルが低いのかもしれません。2つ目のヒントは『商談まで持ちこむ必要はない』ということです。まれにイベント内で商談をまとめようという姿勢で臨まれる方にお会いします。逆にもっと教えてよ!と向こうから来てくださる方もいます。私は基本的に、その場では仕事の話は深くしないと決めています。私の目的は勿論ビジネスチャンスでもありますが、なによりこの人と話したいという人に会うことです。一人の方にイベント時間のほとんどを使ってしまっては、もしかしたら他にいたかもしれない『運命の人』に出会うチャンスも逃してしまいます。ですから、ご質問をいただける際は、『ここから先はランチに行きましょうよ!田中さんが折角他の方ともお話しできる機会を奪いたくないので!』とフォローアップ約束をとりつけます。3つめのヒントは、『聞き上手であれ。』です。『話しかけたくても、何を話したらいいかわからない』と仰る方もいらっしゃいます。事前に流用できる質問を準備されておくと良いでしょう。時事問題についてものすごく深くないと、逆に質問されたらどうしよう、と色々と考えられるお気持ちも分かります。私もそうでしたので!実は、取り繕う必要はなく、誰でも話せるトピックの会話で十分です。そして、分からないものは分からないでいいのです!知ったかぶりは厳禁です!相手に興味を持って、失礼のない範囲で聞いてみましょう。どんな目的やどのような出会いを求めて参加されたのでしょうか。頻度はどの程度で参加されるのでしょうか。どのような企業さんで入社されてどれぐらいになられるのでしょうか。なぜその業界に入られたのでしょうか。元々その業界だったのでしょうか。相手に興味を持って質問をしていくと、トピックは驚くほど尽きないものなのです。
そして4つめのヒントは『単独プレーであれ』です。一つのイベントに2人や複数で参加される場合もあるかと思います。そんな時は一緒にいると安心しますし話も盛り上げやすいかもしれません。惜しまれるは、時間です!規模にもよるかもしれませんが、手分けすればその分会える人数も増えますし、一人に掛けられる時間を増やすことも出来ます。ヒント5つ目は『特徴を忘れることなかれ』です。連日イベントに参加して、後日まとめてコンタクトをとろうとしてだれがだれだかわからなくなる、なんてことが出ないよう、しっかりと区分けしましょう。その際、名刺にイベントで話していた時に出たキーワードなどを書き記していると、メールを送る際にプラスで書き入れられるトピックとなってくれるでしょう。最後、6つ目のヒントは『早めについているべし』です。理由は簡単です。スタート時間より先についていれば、後から参加される方にどんどん話が出来るからです。スタート時間ではあんまり人がいないし、と30分時間をずらしてイベント参加したことがありますが、結局最後まで話しかけられなかった人を残した状態で終わってしまった、という苦い経験があります。折角参加するイベントの効果を最大化するためにも、早めの到着をお勧めします。