いま、保留されているタスクにはどのようなものがあるでしょうか。受信ボックスにたまったメールでしょうか。重要だと分かっていても掛け切れていないチームミーティングの時間でしょうか。それとも重要だから後で目を通さないといけないとデスクに積み重ねられた雑誌や、書類、報告書でしょうか。我々は何に時間を奪われているのでしょうか。パーキンソンの法則というものがあります。仕事量は、与えられた時間を満たすまで膨張する。という法則です。時間は限られているから『あ~もうこれはいい!』と蛇足入れないところも、時間がたっぷりとれていればこれもした方があれもしたほうがと足すことが出来るのです。それが悪いという訳ではありませんが、自分の中では100%で出したはずの資料も結局出してみたら作り直しなんて経験、誰もがあるのではないでしょうか。リーダーにとってはどうでしょうか。とあるリサーチによると、多くのリーダーは、実行に掛ける時間よりも、どう実行するかの整理に時間をかけているそうです。時間配分のプライオリティがずれている、ということなんです。
パレートの法則というものがあります。80対20の法則とも認識されているのですが、全体の成功の8割は、貢献された仕事のなかの2割によって生み出されているというものです。この法則をリーダーの仕事と成果のかかわりにあてはめると、我々の仕事の2割がプライオリティにすべき要素であるということになります。ご自身のタスクを洗い出し、その2割を探し出すための優先順位付けをしましょう。そして、順位にあわせて時間配分を決めます。その際、2割のタスクに関しては、やり遂げるのにかかるであろうと想定される時間にプラス25%余分で取ることをお勧めします。余分な時間を設けることで、急な横やりが入ったとしても対応しきれるバファーを設けることが出来ます。一日の終わりには、翌日の予定を組み立て、優先順位の確認をしましょう。翌日に向けて頭が整理されれば、心の余裕を持つことも出来ます。時間配分の効率化として、「ブロック・タイム」を活用することもお勧めします。例えば、クライアントとアポを設定したら、その間は外部を遮断できるよう、チームとの共有予定に組入れると思います。ブロックタイムは、自分とのアポです。集中して限られた時間の中で集中してタスクを達成するために、邪魔をされない時間を設定します。似たようなタスクをまとめて、このブロックタイムの中で成し遂げてください。大切なのは、予定を組んだら、忠実に、予定通りに取り組みことです。勿論、緊急案件が入ることもありますが、明日で良いタスクは、明日で良いのです。明日の仕事を今日にも組み込めば、ずるずると予定がずれ込み、結局、管理は出来なくなります。管理の為には、しっかりと、割り切る大切さなのです。