「大切なプレゼンを控えているんです。どうしたらうまく話せますか?何に気を付けるべきでしょうか?」
という質問を良く受けます。
このポッドキャストをお聴きの皆様も「はい。私もどうしたらうまく話せるか、知りたいです。」と思っていらっしゃる方多いと思います。
弊社のプレゼントレーニングでも、トップ3%のプレゼンターを目指す話し方をコーチングしています。ご存じの方も多いと思いますが「何を話すかではなくどう話すか。」が大変重要であるということは、トレーニングのセッション1で確認します。
さて「どう話すか」において、大切なポイントとは何でしょうか。
様々なテクニックがあります。また、以前のポッドキャストのエピソード45でも、デール・カーネギーのビジネスコミュニケーションの基礎の3つのEについてもお話しさせて頂きました。それらを煎じ詰めると「ある一つの何か」にたどり着くと思います。それは、プレゼンのみならず、コミュニケーションにおいて一番大切なものともいえるかもしれません。それは何でしょうか。
プレゼンのみならず、コミュニケーションにおいて、一番大切なこと。それは「真心で話す」ということになるのではないでしょうか。皆様ご存じの論語でも、「仁が伴わない礼は意味がない。仁がない音楽は騒音である。」という孔子の言葉が紹介されています。すなわち、プレゼンも同じです。どんなに素晴らしい内容を語り、素晴らしいテクニックで完璧なプレゼンをしたとしても、真心が込められていなければ、自己満足の騒音になってしまう事もあり得るのです。真心無しに素晴らしい話をしようと完全武装することは、どんなに素晴らしい話をしても聴き手との距離ができてしまうことにつながるのです。
真心を込めたうえでプレゼンスキルを適切に使うことができれば、聴き手の心にプレゼンを届けることができるのです。
デール・カーネギーも、プレゼンは「It’s all about them」。つまり、「全ては聴き手のために」が大前提である。と言っています。まずは、聴き手の立場になり、相手のために話す。という心でいること。相手にフォーカスすることで、話し手と聴き手が繋がり、その事でプレゼンが単に聴き手の耳に入るだけにとどまらず、聴き手の心を動かし、好感を持ってもらえるプレゼンテーションになると言っています。
プレゼンテーションの語源は「プレゼント」です。そして、同時に「プレゼント」とは英語で「今」という意味も持ちます。「今」という時間を価値ある時間にする「プレゼント」がプレゼンテーション。と考えると、聴き手にフォーカスし、メッセージをプレゼントする事の重要性が身に染みます。プレゼンをお聴きいただいている皆様に心から感謝の気持ちが湧き、聴き手の「今」が豊になるように願わずにはいられません。時間を共有できる機会を頂いたお礼がプレゼンテーションだとしたら、スポットライトは聴き手に向けることこそが、プレゼンターの役割と言えると思います。
ですから皆さん、プレゼンをするときは、聴き手に真心のスポットライトを当ててください。そうすれば、聴き手に「今」という時間の価値を「プレゼント」することができます!