営業の業績を上げたいけれども、どこに問題があるのだろうか。この質問を営業に投げかけると、大抵は『業界全体が今…』『クライアントが…』『そもそも商品に問題が…』といった答えが返ってきます。それはそうです。自分が悪いです、どうぞ私のせいにしてくださいなんて言う人は、まぁ少ないですから。しかも実際、問題が先に挙げたような点にあることも事実かもしれません、ですから頭ごなしに『言い訳なんかいいからさ!』なんて返した日には、相手が殻にこもってしまうことでしょう。そうなってしまえば、問題の把握が出来なくなるは勿論、建設的な意見交換なんてまず無理だと思います。話を戻しますと、問題策定をしやすくするために、プロセスを組んでおくことで、特定がしやすくなります。デールカーネギーでは、このプロセスを、話しかけの『繋がりステップ』、相手の問題を聞き出す『協力ステップ』、提案をする『創造ステップ』、そして『確認ステップ』と『コミットメント』の5つのステップから構成しています。こうすることで、BusinessDevelopment方法に問題があるのか、傾聴力なのか、提案力なのか、反対処理なのか、取り組むべき要素は何なのか、複数あるならば優先順位は何なのか、それが、言われるがままではなく、お互いの認識の基、自己認識をしながら確認することが出来るのです。
今回はその中でも、事前準備について触れてみたいとおもいます。営業が取るべき行動について4つのヒントを考えてみましょう。
1つ目のヒントは『業界の研究』です。クライアントは、自身の業界や市場のトレンド、競合状況、顧客のニーズや傾向などについて常に最新の情報を持つ必要があります。市場調査や業界レポートを活用し、重要な指標やデータを収集することが重要です。
2つ目は『顧客の理解』です。クライアントは、自身の顧客を深く理解する必要があります。顧客のニーズ、課題、目標、優先事項は、相手の役職やポジションによって当然異なります。例えば、CEOが抱える優先順位と、CFOが抱える優先順位は当然、違います。相手のニーズを明確に把握し、それに基づいて価値を提供する方法を見つける必要があります。顧客のビジネスや業界についての知識を獲得し、顧客の立場や視点にたって相手の痛みを理解することが重要です。
3つ目のヒントは『洞察力の強化』です。人は、無意識のボディランゲージを発します。そこから、相手が口にしていない、果ては相手すらも気付いていないかもしれない感情の動きを察することが出来ます。次に何を言おう、なんて考えていたら、果して相手の顧客の所作に気付くことが出来るでしょうか。感情の動きを敏感に気付き、必要に応じて背中を押してあげる言葉や、安心を与える言葉や事例を出してあげることで、顧客に安心感を与えることが出来ます。
4つ目のヒントは、『練習』です。商談ロープレ、されていらっしゃいますでしょうか?自分が息をするように質問が出来るようになれば、その分心に余裕が生まれ、洞察力にも傾聴力にもかけられる余裕が生まれます。相手に話しかけるのにナーバスにならないのが目標ではありません、自分のスキルが、自分のナーバスを超えてしまえばいいのです!最後のヒントは『柔軟性と適応性』です。市場は常に変化しており、クライアントは柔軟性を持ち、状況に応じて適切な対応を取る能力が求められます。新しいテクノロジーやビジネスモデルの出現に対応し、迅速に変化する市場環境に適応することが重要です。
営業としての知識を積み重ねるだけではなく、どんどんアウトプットをすることで、顧客とのパートナーシップを築き、価値を提供することができます。鍛錬に次ぐ鍛錬により、鋭い切れ味をもつ日本刀のように、ご自身や社員を磨き上げることが出来るのです。