チームで集まるメンバーは一人として同じではなりません。当然、一人ひとり得意分野も強みもちがければ、仕事に対する取組みスタイルや優先順位も違うでしょう。リーダーに求められるのは、そんな個性を取りまとめながら、最大限の結果を出すことなのです。あれしろこれしろと指示をすることもできますが、それではリーダーの想像限界から出られません管理も大変になることでしょう。チームが大きくなればなるほど、チームとしての力が求められます。では、新たなメンバーが加わると、チームはどのように反応し、順応していくのでしょうか。4つのステージを、順を追ってみてみましょう。まず第一に『不確実性』です。我々が新しいボスとしてチームに加わるか、新しいメンバーが既存のチームに入る場合、我々はチームビルディングの第一段階にいます。 前者の場合、チームは私たちのことを知らないわけです。前任のリーダーによって形が作られ、メンバー同士でお互いを理解しています。 急に入ってきた我々は、彼らからすると、流れを理解していない部外者のようなものかもしれません。そんな“流れを理解していない”我々が、奇抜なアイデア、今までにない方向性でアプローチをしようとするのだろうな、と警戒されているかもしれません。そんなステージが、この不確実性です。後者のように、新しいをメンバーが加わった場合、チームとしてどう受け入れるでしょうか。この方はどんな人なのか、協力的で信頼できるのか、優しいのか? 私の役割はどうなるのか、安全なのか、変わるのか?いろいろな思いが渦巻いているステージです。それを過ぎると、今度は『不安』が始まります。メンバー間の役割が変わり始めます。新しいリーダーは自分の実力を示すためにパフォーマンス基準を必然的に引き上げます。新たなVisionや方針で、負担が増える場合の方が多いかもしれません。そんな変動の中、少しづつ、安定に入り始めます。
3段階目は『明確さ』です。時間がたってくると、メンバーも新たなリーダーの評価がだんだん明確になってきます。頭の切れる方だろうか、スキルセットはどうか、経験、能力、感情指数など、多方面にわたりリーダーは評価されます。新たに加わったメンバーも同じように評価され、チームに適合する人材かどうかが判断されます。 そして最後のステージは『一貫性』です。新しいリーダーに問題がない限り、事は落ち着き始めます。メンバーも新しいタスクや目標に慣れ、自分の仕事に集中し始めます。 チームはパフォーマンスを向上させ、成功と共にもたらされる認識を楽しむかもしれません。Visionに対し、共通認識と目標としての魅力を感じてもらえていれば、チームも調和してくれます。そのキーとなるのが、一貫性です。Visionに対し、ぶれず、とはいえメンバーのタイプや力量に合わせた柔軟性を持ちながら取り組むことができれば、メンバーはおのずと、腰を落ち着けてくれるようになります。すべてのキーは個性を把握することです。無理やり押し付けるだけでは、人は動きません。4つの段階において、メンバーそれぞれがどんな反応をするのか、ネガティブな場合、課題は何なのか、しっかりと把握しながら、一貫性をもって行動をしましょう。