セールスの皆様、日々、様々なチャレンジを楽しみながらお仕事をこなしていらっしゃることと思います。セールスのお仕事はお客様の幸せを紡ぎだすお手伝いができる素晴らしいお仕事です。お客様は日々、沢山の情報に溢れ、多くの選択肢がある中から、何かを選択して生きているのです。そんなお客様を気遣うセールスパーソンになれれば、私たちはお客様にとって、単なるセールスパーソンの域を超えた良きアドバイザーとして信頼しあう関係性が産まれるのです。
今日は、セールスパーソンの心の中にある、人をサポートしたい。というホスピタリティの気持ちをどのように表すかについて、詳しく見て参りたいと思います。
CARES(:アルファベットでCARESと表します)今日はこのCARESをご紹介させて頂きます。
この、CARESは略語です。セールスの方のみならず、どのようなビジネスパーソンの方でもお役立ていただけると思います。
それでは、CARES:「C」「A」「R」「E」「S」が意味するところを一つ一つ見てまいりましょう。
まず初めにCaresの「C」はComplimentの「C」です。コンプリメントは賛辞という意味です。お客様のオフィスに訪問するとします。そこには何か素晴らしいものや、とても特徴的なものが置かれていると思います。それに気づいて、しっかりと褒めるのです。しかも、誠意を込めて。ここまでなら、多くのセールスパーソンの方々が既にしかも自然に行っていると思います。
我々は、その先をめざします。目に見えないものにまで目を向けてあげられるセールスパーソンになって頂くのです。
例えば、美しい眺望のオフィスに訪問したとします。誠実に、とても素敵な眺めですね!と伝えることはほとんどのセールスパーソンが当然できていると思います。私たちが目指すのはその先ですと申しました。そう、私達たちは、目に見えない価値について言及しているでしょうか。たとえば「本当に素晴らしい眺めですね。このようなオフィスで働く社員の皆様のモチベーションに大きな影響を与えているでしょうね。このようなお気遣いにこそ、御社の人に投資する姿勢が現れますね。」のように単に美しい眺め!を褒めるのではなく、そのことでのメリットやそのものを選んだ方の特質を言及して伝える事です。しかも、ゴマすりではなく、心からの誠意を持ってお伝えします。
Caresの2文字目の「A」はAskの「A」です。そう、お客様に誠実に質問をさせていただきます。つまり、相手に沢山話をさせるという事です。これは、セールスパーソンなら皆様ご存じだと思いますが、セールスパーソンはつい、自分が話す割合が多くなりがちです。このチャンネルをお聴きの方は、耳にタコだと思いますが、商談で自分が話す割合はマックス20パーセント。お客様が話す割合が80%以上が理想です。
お客様は自分の話を聴いてほしいのです。そして、誰もが、セールスパーソンから説き伏せられるのではなく、自分が納得して買いたいのです。つまり、お客様が沢山話をしている時は、お客様が自分で自分の話を自分の耳で聴きながら、自分で自分にセールストークをしている状態です。お客様が、自分で自分自身に買う理由を説明している状況なので、私たちの役割はそれを聴き、共感してあげる事。良く話しを聴いてくれる方にこそ信頼を寄せ、お客様が本音を話してくれるようになります。その環境さえ提供できれば、お客様の「イェス」は大変スムーズに頂けます。
ちなみに、早い段階で信頼関係が作れれば、お客様が我々の製品やサービスに誤解を持っていた場合でも早い段階で、お客様がニュートラルな視点を持つように会話を勧めていくことができます。どんな場合でも、相手を否定せず、お客様の持つ感情に共感をしながら、良い聴き手となり信頼を築きましょう。
それでは、Caresの「R」についてお話しさせて頂きます。「R」はReferral、紹介です。紹介者の方は既に信頼関係があるからこそ、自分の知り合いを私たちにご紹介してくださるわけです。紹介者の方は、自分のお知り合いの方を私たちと波長が合うと思ってご紹介してくださるわけです。ご縁に感謝し、輪を広げていくことができるセールスパーソンは一生「売り込み」をしなくてもどんどん売れていくという好循環が作れます。そうなるとさらに余裕が生まれ、お客様から慕われていくというゾーンに入っていくのです。デール・カーネギーの書籍、「人を動かす」のメッセージは「人に親しみを持って頂くことで影響を与える。」です。それがセールスにも大変有効であることはこの「R」からもお分かりいただけると思います。
Caresの「E」はEducate、教育です。私たちに割り当てられた話せる時間は20パーセントです。その中で、私たちはお客様にとって本当に価値のあることについて話しができるように、私たちにしか話せない経験や情報を共有できるようにしておきます。私たちは、非常に幅広い業界や企業様とお取引していることが多いため、お客様の業種のみならず他の業界でも、彼らの業界に良い利益をもたらす可能性のある情報を提供できることがあるかもしれません。そして忘れてはならないのは、Educationの語源はアイディアを注入するではなく、引き出す。つまり、ここでも相手の中にある概念を引き出すことができたら本当の意味での「E」、「Educate」を提供できるセールスパーソンとして、お客様から尊敬の念を得られるということになります。
最後にCaresのSはSmileの「S」です。SatisfyのSとも言えるかもしれません。人が笑顔になるようなコミュニケーションを行うことは基本です。満足していただいたお客様からは必ずと言ってよいほど笑顔が見られるのではないでしょうか。私たちが笑顔でいることはもちろんですが、お客様が笑顔を見せてくれた時、私たちは心の繋がり、信頼、重要感、またこの笑顔を見たい。。。様々な幸せホルモンが分泌されるのです。。
この CARESはお客様を思いやり、お客様が私たちに好感を持ち、信頼を寄せてくれるサポートになります。私が出会った素晴らしいビジネスパーソンと呼べる方々は、セールスのお仕事でなくても、このCARESを自然に行えている方々だと感じます。今日では、お客様もお忙しい状況です。そのような方々の大切なお時間に敬意を表すためにも、CARESを実践していきましょう。
私自身も、セールスパーソンとして、佐々木さんとお話しをして元気になりました。今日のビジネスミーティングはヒーリングセッションのようでした。とおっしゃっていただけると、逆にお客様さんから元気を頂いてお陰でパワーアップしている気がします。
ですから皆さん、お客様が私たちと話せて良かったと思って頂けるように最善を尽くしましょう。そうすれば、私たち自身にも幸せな気持ちが溢れます。